福祉会研修会 「子どもと地域が、つながり支え合う」
3月8日(金)、うきは市総合福祉センターにて、令和5年度福祉会研修会が開催されました。今回は、「子どもと地域がつながり、支え合う」をテーマに、筑紫女学園大学 人間科学部 人間科学科 准教授 大西 良さんから講演いただきました。
現代の日本では、一般市民が「当たり前」と思っているような生活を送れない相対的貧困(見えにくい・表面化しにくい貧困)が増えており、経済的・機会・関係性・心の貧困、さらにそれらの貧困が複雑に絡み合って様々な影響がでているとのことで、現状を聞くと貧困対策への難しさも感じます。
一方で、地域の交流の場・居場所としての「こども食堂」は全国的に増えており、安心できる場所や人との出会いが子ども達の助けになり、地域(地域の大人)との関わりや愛着が子ども達の安心感に繋がるという話もあり、子ども達にとって、 『人とのつながりのある居場所』が、地域に存在することの大切さを改めて感じました。
また、講演と合わせて社協職員より、子どもの貧困は、うきは市でも身近な課題であること、社協が行っている相談窓口や支援事業についての説明を行い、「事業について初めて知った。こうした支援があることに安心した。」との声もいただきました。
最後に、大西先生から、「子どもの貧困の背景には、家庭・大人の貧困もあり、社会全体の課題である。なによりも、社会に『関心をもつこと』が大切であり、私たち一人ひとりの問題意識が解決の原動力になる」というメッセージもありました。参加者からは、「貧困という言葉は難しいが、地域の子ども達に声をかけていきたいと思った。」「大人子ども共に、居場所づくりの大切さを学べた。」「子どもだけではなく、色々な方の居場所をつくりたいと思う。」などの感想があり、研修会を通して、参加者一人ひとりが、子どもや大人の貧困について関心をもち、自分自身にできることは何かを考える良い機会となったようです。
うきは市社協では、今後も研修会の開催や地域での様々な取り組みに対する支援を行っていきます。