社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

福祉委員かわら版

218 令和6年2月1日 発行

平時から災害に備えておきましょう

1月1日、石川県能登地方で最大震度7の地震が発生しました。断続的な地震や津波の影響から、依然として被害が拡大している状況です。 また、近年豪雨や台風による災害が多発しています。 災害は、いつどこで発生するか分かりません。そのため、平時から災害に備えておくことが大切です。以前にも紹介しましたが、平時の災害への備えのポイントとして、

  • 食料や飲料等の備蓄品(3日分)、非常時持ち出し用バック等を準備しておく。
  • 防災マップ等で、避難場所や避難経路を確認しておく。
  • 家族等で安否確認方法を事前に決めておく。

以上のことを準備・確認するよう、心がけましょう。 また、日頃から気にかけている方とお話しする機会がありましたら、災害への備えについても、お伝えいただけたらと思います。

認知症について

福祉委員さんや民生委員さんから「自分や家族等の身近な人が認知症になったら、どうしたらいいのだろう」「認知症の方への接し方がわからない」などのお話を伺うことがあります。
そこで、今回は、認知症について取り上げます。

そもそも認知症とは?

認知症は、老化によるものとして見過ごされがちですが、脳等の病気が原因で認知機能などが低下し、生活に支障が出ている「状態」を言います。
年齢を問わず発症することから、誰でもかかる可能性があると考えられています。

「加齢によるもの忘れ」との違い

年をとれば誰もが、思い出したいことがすぐに思い出せなかったり、新しいことを覚えるのが困難になったりしますが、認知症は、このような「加齢によるもの忘れ」とは違いがあります。
下の表に、違いについてまとめてみました。

加齢によるもの忘れ 認知症によるもの忘れ
体験したこと 一部を忘れる
例)朝ごはんの献立を忘れる
全てを忘れている
例)朝ごはんを食べたこと自体を忘れる
もの忘れの自覚 ある ない
曜日や場所の認識 日付や曜日を間違えることがある 日付や曜日、場所などがわからなくなる
症状の進行 極めて徐々にしか進行しない 進行する

表にあるような、体験したこと自体を忘れてしまう、もの忘れの自覚がなかったりする場合は、認知症の可能性があります。

認知症の方の気持ち

認知症の方は、もの忘れの自覚がないとはいえ、「思い出せない」「時間や場所が分からない」など、もの忘れや失敗が増え、今までやれていたことがうまくいかず、何かがおかしいと感じ始めます。
認知症の影響があっても、理解力が落ちても、感情面は繊細です。本人の不安や焦り等から、激しい感情の起伏、妄想、徘徊、無気力などの症状が起こることもあります。
また、認知症の方を身近で支えている家族は、誰にも相談できず、ストレスや悩みを抱え込んでしまう場合もあります。
認知症の方とその家族が地域で安心して暮らしていくためには、適切な治療も必要ですが、地域での温かな見守りや支えも重要になります。

認知症の方と接する時のポイント

認知症の方と接する時は、次の3つのポイントに心がけましょう。

  1. 同じ目線に立って話す
  2. 本人のペースに合わせる
  3. 否定せず、笑顔で優しく接する

認知症は、進行していくことで生活に支障が出てきますが、すべてが出来なくなる訳ではありません。
認知症の方を個人として尊重し、温かく見守ることで認知症の方がその人らしく地域で安心して過ごすことができます。
また、家族への関わりとして、以前、認知症の方を介護されている家族の話を伺う機会があり、「ご近所さんからのあいさつや何気ない会話をしていると心が楽になった」と話されていました。あいさつや普段からの付き合いは不安を和らげたり、悩みを話すきっかけになります。
地域の中で、認知症の方やその家族がおられましたら、日頃からの関わりを通じた見守りをお願いいたします。

今回、認知症について取り上げましたが、認知症のことを福祉委員さんだけでなく地域全体で理解を深めることは、誰もが安心して暮らせるまちづくりに繋がります。
うきは市では、市役所や市内の社会福祉法人等による出前講座があり、その中には認知症をテーマにしたものがあります。
地域で集まる機会や研修会等で、認知症についてみんなで学びたいとお考えの場合は、是非ご活用いただけたらと思います。
出前講座のご要望やご質問がありましたら、社会福祉協議会までお気軽にご連絡ください。

令和5年度福祉会研修会『子どもと地域がつながり、支え合う』

近年、子どもへの支援・関わりの必要性が注目されている中で、うきは市においても、子ども食堂等をはじめ、子ども・多世代に向けた活動が行われています。
こうした活動は、地域での居場所づくりや関係性の構築といった地域づくりの側面もあることから、『子ども達を通じて地域がつながる』ことの大切さや地域との関わりが子ども達に与える影響について考えます。

日時 令和6年3月8日(金) 19時~20時30分
会場 うきは市総合福祉センター2階 大会議室
うきは市吉井町347-1
講師 筑紫女学園大学 人間科学部 人間科学科 准教授 大西 良 さん
  • 講演後、本会における子ども支援に関する事業紹介も行う予定です
  • 感染状況等により、内容の変更等を行う場合があります。あらかじめご了承ください。
締め切り 令和6年3月1日(金)まで

講師紹介

大西 良 氏
筑紫女学園大学 人間科学部 人間科学科 准教授

「子ども・若者の福祉と心理」をテーマに実践・研究活動を実施。
最近では、子ども食堂などの地域の居場所が子どもの心の安定に与える影響などに焦点を当てた調査研究や夜回り(アウトリーチ)の実践活動を通じて、居場所を求める子ども・若者の支援活動を行う。

申込み

うきは市社会福祉協議会

電話
0943-76-3977