社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

福祉委員かわら版

199 令和4年6月1日 発行

6月に入り、雨の多い時期になりました。
近年、異常気象等で想定を超える豪雨による災害が発生しており、今後、身近に起こることも考えられます。
豪雨災害の恐れがある時、どのように行動すればよいのか、何を備えておく必要があるのか、事前に考えておくことは、自分の身の安全や、誰かの命を守ることにつながります。

豪雨災害に備える

豪雨災害への備えとして、次のようなことが大切です。

1、防災用品を揃える

災害の影響でライフラインが止まった時に備え、飲料・食料・生活必需品を備蓄しておきましょう。

また、避難所生活を送ることになった時に備え、すぐに避難できるよう、飲食料品や貴重品、救急用品、衣類等、持ち出すものを事前に確認し、準備しておきましょう。

2、危険箇所や避難方法を確認する

安全を確保する上で、自分の住んでいる地域が、どのような被害に遭う可能性があり、どう避難するのか、事前に確認することが大切です。

市の防災マップ等を活用し、危険箇所、避難所、避難経路を確認しておきましょう。

避難所へ向かう道中では、浸水により道路と水路の区別が分からない、夜間で暗く足元が見えづらい等、危険が伴う場合がありますので、注意が必要です。

場合によっては建物の上階への避難(垂直避難)や、近隣の安全な建物へ避難することも自分の身を守る方法の一つです。

先日、ある区の区長さん、福祉委員さんと話し合う機会があり、避難について次のようなやりとりがありました。

「同じ区でも住んでいる場所によっては、避難方法が様々。」「梅雨に入る前に区の役員で話しておいた方がいいのでは?」「今度の常会の時に避難方法について共有しておいた方がいいかもしれない。」と言うものです。

是非、皆さんの地域においても、役員さんで避難方法や見守り対象者等の情報共有をしていただけたらと思います。

3、安否確認の方法を確認する

災害時、家族や近所の方等、お互いに安否が確認できるよう、事前に方法を決め、日頃から確認しておくことが大切です。
例として、「どこに集合するか決めておく」「災害時伝言ダイヤル等のサービスを活用する」等があります。
近所の方や気にかけている方が避難したかどうか、地域の誰が見てもわかるよう、地域で共通の目印を決めておく方法もあります。

事例 ~糸丸区の取り組み~

糸丸区では、区内の方が避難する際、玄関などの外から見える場所に黄色い布を下げ、避難した目印としているそうです。

豪雨災害の備えについて紹介しましたが、豪雨以外にも地震や暴風等の災害が今後、身近な場所で発生する可能性があります。

災害によって避難方法が異なりますので、家族や地域で避難方法や備えておくもの等について、事前に話し合っておきましょう。

災害時の行動と普段からの関わり

地域の中には、災害時の見守りや手助けを必要とする方もいらっしゃいます。

一人暮らし高齢者や高齢者のみ世帯、在宅介護をしている方、障がい者、大きな怪我をしている方、妊娠中のお母さんなど、考えると限りがありません。

このような方々を福祉委員さんだけで見守りや手助けをするのは大変なことです。

災害時に住民が避難したきっかけについて、豪雨災害の被害を受けたある自治体を対象にした調査では、「近くで災害が発生した、河川の氾濫や水位の上昇等の危険が身に迫った時」と回答した割合が最も多かったが、その次に「住民や親類同士の呼びかけや話し合いで避難した」との回答が多かったそうです。

また、近所付き合いについても併せて調査したところ、全体の6割が近所付き合いを頻繁にしていると回答があり、この自治体について調査を行った機関によると、住民の絆の強さが避難につながり、被害を抑えた可能性があると分析されていました。

災害時に近所の方とお互いに声をかけ合うことで、早めに避難ができ、お互いに自分の身を守ることにつながります。

このようなことができるのは、お互いに顔見知りであり、普段からお互いに相手のことを知っているからこそだと思います。

そう考えると、普段から地域全体でお互いに気にかけ合える関係性が災害時においても活かされるのだと思います。

普段からの関わりは、災害時もそうですが、日常生活の中で何か困った時の助け合いや支え合いに繋がり、地域全体で取り組むことで、更に地域で安心して暮らせるまちづくりにつながっていきます。

これから豪雨災害が発生しやすい時期になりますので、皆さま、災害には十分気を付けて、普段の関わりを通した見守りを引き続きお願いします。