不登校の理解

文部科学省から毎年公表される不登校者数に関しては、年々増加している現状です。少子高齢化社会であるにも関わらず、不登校者数が毎年増加する事に対しては強い不安を抱きますが、その原因は単純なものではなく、いくつもの課題が複合的に重なり、当事者自身もなぜ学校に行けないのかが分からない場合が多い様です。また、日本の人事評価の基準となっている「学歴」は、小さい頃から子どもを勉強という競争の場に立たせる事となり、競争についていく事ができない子どもを置き去りにしてしまう懸念があります。置き去りにされた子どもは学習についていく事が出来ず、様々な不安や悩みが生まれ、それが不登校の要因にもなります。この様な状況で、保護者は「不登校の原因が自分にあるのではないか、育て方を間違えたのではないか」と自責の念に駆られてしまう事がありますが、この状況は親子にとってどちらもつらい状況となります。

保護者は子どもの状況に対して悩まれると思いますが、決してご自身を責めない様にしていただき、子どもに対しては無理に登校させようとするのではなく、子どもの気持ちを受け止めて、寄り添う事が大切です。

また、子どもへの寄り添いに関して大切な事があります。それは、保護者もしっかりと息抜きをする事です。保護者が心身ともに豊かな生活を送る事が出来ていないと子どもに寄り添う事はできません。とは言え、子どもの全てを受け入れる事は難しいですし、関わりの中でキツさや苛立ちを覚える事があるかと思います。その際は、是非とも社協にご相談いただき、また、同じ境遇の方々と思いを共有できる当事者家族の会「みつばちの会」をぜひ利用していただきたいです。