社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

ふくしのかわら版

2 令和7年2月1日発行

福祉を身近に感じ、考える機会を持つために

11月14日(木)、19日(火)、12月13日(金)の3日間、御幸小学校の4年生を対象に福祉教育が行われました。

1日目は、視覚に障がいを持つ野上さんから、生い立ちや普段の生活についての話をお聞きました。子ども達は、野上さんが普段の生活で使っている、音声で重さを教えてくれる体重計で実際に体重を量ってみたり、野上さんのスマートフォンのアプリケーションにある、カメラで撮った情景を音声で詳しく説明し、今どのような場所にいるのかを教えてくれる機能に驚いたりしていました。その後、アイマスクをした状態で折り紙を折ったり、白杖を使って歩いてみたりして、視覚以外の触覚や音が、生活する上で重要な情報源となることを体験しました。

写真:野上さんによるお話し
子ども達は、自分たちとの生活の違いに関心を示しながら聞いていました
写真:アイマスク体験
見えない状態でとまどいながら折り紙を折ったりしました

2日目は、聴覚に障がいをお持ちの山下さんから、生い立ちや普段の生活についてお話がありました。山下さんは小学校の頃から寮生活をして学んだとのことですが、学校で手話を習ったわけではなく、寮で先輩たちが使っている手話を見て学ばれたとのお話に、子ども達も先生も驚いていました。また、山下さんから手話での挨拶等を教えていただき、子ども達は、興味深く手話に取り組んでいました。

写真:山下さんによるお話し
手話についてや口話についても教えていただきました
写真:車いす体験
段差を越えたりスロープを通ったり、慣れない車いすの介助に頑張りました

3日目は車いす体験を行いました。子ども達は、体育館に作ったコースを実際に友だちを車いすに乗せて移動するなかで、介助者が段差やスロープがある場所でどのように操作したら、車いすに乗っている人に安心してもらえるのかを身をもって体験しました。

今回の福祉教育で、子ども達は当事者の方と直接会い、話を聞く事で、不便なことはあるけれど、必要な際は周りの協力を得ながら、自分たちと同じように生活を送れていることを学んだようです。生活に便利な物や制度が整備され、以前よりも生活しやすくなっていても、周りの人の声かけや手助けがあることで、より安心して暮らすことができます。    

「困った時はお互い様」の気持ちを大切に、みんなが暮らしやすい社会となるよう、これからも学びと体験を重ねてほしいです。